駒大苫小牧が乱打戦を制す

73年ぶりの夏3連覇を目指す南北海道代表・駒大苫小牧が、逆転サヨナラで青森山田(青森)を破り、8強一番乗りした。1931〜33年の中京商(現中京大中京=愛知)以来の偉業達成まであと3勝に。序盤からリードを許す苦しい展開ながら、驚異的な追い上げで8回に追いついた。9回に再び勝ち越されたが、中沢竜也一塁手が同点ソロ本塁打、さらに三谷忠央三塁手(ともに3年)の左中間二塁打で決着をつけた。
 あきらめない気持ちが、夢をつないだ。2回戦で6四球2暴投と荒れた「怪物エース」田中将大(3年)を温存する策が誤算に。3回まで6点を奪われ、途中登板の田中も4回に1点を失った。
だが、じわじわと王者の圧力をかけ、3点差の8回に3連続長短打でついに同点。9回、致命的かと思われた1点を失っても、中沢が起死回生の同点弾を放ち、奇跡の舞台は整った。2死一塁から三谷の打球は、失いかけた夢をたぐり寄せるサヨナラ二塁打。誰もが目を疑う王者の強さだった。
 最大6点差をはね返しての大逆転劇は、2連覇した昨夏の戦いぶりと重なる。「選手の力を信じていた。勝った瞬間は本当に感激した」。香田誉士史監督(35)の顔は興奮で赤く染まった。お立ち台に上がった三谷も「もう最高の気分。田中が苦しんでいたので、打席で助けてあげたくて、祈っていた。もう、神が来たのかと奇跡みたい。人生を変えるぐらいの一打」と声を弾ませた。
 厳しい戦いだった。この夏、初めてエースから先発マウンドを奪った左腕の岡田雅寛(3年)2番手の菊地翔太(2年)が早々につかまった。「采配ミスで序盤から点差が開いた。オレは何をやっていたんだと思った」。指揮官の頭にちらついた“後悔”の文字を打線が吹き飛ばした。昨夏の準々決勝、鳴門工(徳島)戦でも終盤に5点差を逆転。「田中ばかりが注目される中、全員一体となって戦う試合がしたかった。これで勢いが出てくる」(香田監督)。真の姿を取り戻した北の王者が3連覇への道を突き進む。
nikkansports.comより

よく勝ったものです!それにしてもエースの田中君がちょっと心配。本来の調子にはほど遠いのかな?
夢の3連覇まであと3勝ですが、いばらの道が続きそう・・・。